整理解雇の対象者になったが会社の資金繰りが改善し対象者から外されたケース
A case where a person was targeted for reorganization, but was removed from the list due to improvement in the company's cash flow.
整理解雇の対象になったけれども、途中で会社の財務状況が改善し、あなたに「あなたはもう対象者ではありません」と通知された場合について説明します。この状況下では、あなたは依然として会社を辞めることを検討しているかもしれません。
整理解雇の撤回通知を受けた場合の取り扱い
そこで、会社が整理解雇の通知を撤回した場合、あなたはそのまま整理解雇の対象者として残ることができるのでしょうか。それともこのような場合に辞める場合は任意退職と見なされるのでしょうか。
以下でQ&A形式で回答いたします。
Q:問題
使用者が、ある労働者を整理解雇しようと考え、労働基準法第20条の規定に従って、9月1日に30日前の予告を行った。その後、資金調達し人員削減の必要がなくなったため、同月20日に、当該労働者に対して、「解雇を取り消すので、会社に引き続きいてほしい。」と申し出た。しかし当該労働者は同意しなかった。この場合、使用者が解雇を取り消しているので、当該予告期間を経過した日に、当該労働者は、任意退職をしたこととなる。
A:答え
NO
使用者は解雇を予告した場合、労働者が同意しない限り予告を取り消すことができません。労働者が予告の取り消しに同意しない場合、予告期間が終了すると労働契約は終了し、労働者の退職は解雇によるものとされます。任意退職ではありません。
整理解雇における4要件
ちなみに整理解雇においては、労働判例から確立された4要件が求められます。
1. 解雇理由の合理性:
労働者を整理解雇する理由は、業務の運営において合理的な根拠が必要です。具体的な経済的な困難や業績悪化が証明される必要があります。
2. 解雇の必要性:
事業主は他の方法では労働者を配置転換などで雇用維持できないこと、または困難であることを証明する必要があります。
3. 解雇の公平性:
主観的な基準ではなく、客観的な基準に基づいて解雇する必要があります。経験、能力、成績、勤務期間などの要素を考慮して、解雇対象者が公平に選ばれなければなりません。
4. 解雇の手続き:
解雇の予告、説明、協議などの手続きを適切に行う必要があります。労働者に事前に解雇の予告を行い、面談や説明を行い、必要な情報提供や合意形成のための十分な機会を与える必要があります。